中国の時計「ラストエンペラー」が香港オークションで記録的な620万ドルで落札
オスカー受賞映画「ラストエンペラー」の基礎となった中国清朝最後の皇帝がかつて所有していた時計が、火曜日の香港オークションで記録的な4,900万香港ドル(約6億2,000万円)で落札された。 。
競売会社によると、電話をかけてきた香港在住のアジア系コレクターが、アイシン・ジオロ・溥儀が所有していた珍しいパテック・フィリップの時計を購入したという。
買い手のプレミアム手数料を除いたハンマープライスは4000万香港ドル(510万ドル)だった。
競売会社フィリップス・アジアの時計責任者、トーマス・ペラッツィ氏はロイターに対し、これはかつて皇帝が所有していた腕時計としては「最高の結果」だと語った。
この時計はパテック フィリップのリファレンス 96 クアンティエム ルーンとして知られている 8 台のうちの 1 台で、溥儀がソ連に投獄されていた際にロシア語の通訳に贈られたものである、と競売会社は述べた。販売前予想の300万ドルを軽く上回った。
皇帝が所有しオークションで販売された他の時計には、エチオピア最後の皇帝ハイレ・セラシエが所有していたパテック フィリップの時計が含まれており、2017年に290万ドルで落札された。
ベトナム最後の皇帝バオ・ダイが所有していたロレックスの時計は、2017年のオークションで500万ドルで落札された。
1906 年に生まれた溥儀は、2 歳で治世を始めた中国清朝最後の皇帝でした。
1945年の第二次世界大戦での日本の敗北後、溥儀は中国の瀋陽空港でソ連赤軍に捕らえられた。彼は戦争捕虜としてロシアのハバロフスクの収容所に5年間収監された。
オークションハウスは、時計の歴史を調査し、その出所を検証するために時計の専門家、歴史家、ジャーナリスト、科学者と協力して3年を費やしたと述べた。
ペラッツィ氏はロイターに対し、この時計は当時パテックが製造した最高級品だったと語った。
2001年に溥儀の通訳ゲオルギー・ペルミャコフにインタビューしたジャーナリストのラッセル・ワーキングは、溥儀が中国に引き渡される直前、ソ連滞在最後の日にペルミャコフに時計を渡した、と語った。
「これらは、彼にとって非常に特別な人々に対して、彼が時々していたようなことだった」とワーキングさんは語った。
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